阿川佐和子著『強父論』

2017.06.21.Wed.15:32
6/18日曜は「父の日」でした。
私の父は31年前に亡くなっているので、「父の日」のイベントはありません。
その日、たまたま近所の市立図書館に立ち寄った時、
阿川佐和子著『強父論』という本と目が合いました。
「父の日」に『強父論』とは…。
なんとも言えないめぐり合わせと思い、借りてきました。

著者の父親は作家の阿川弘之。
私が学生の頃、彼の著作『山本五十六』『米内光政』『井上成美』といった
海軍提督三部作を読んだことがありました。
私、阿川弘之氏が海軍に従軍していたことは知っていたので、
リベラルでスマートな印象の人かな…と勝手に想像していましたが、
『強父論』を読んで、大きな勘違いをしていたことに驚きました。

まず『強父』というのは、「恐怖」という意味も入っているのでしょう。
娘佐和子は、父弘之をリベラルでスマートどころか、
それとはまったく真逆の封建的で横暴で理不尽な父親として
おもしろおかしく描いていました。
星一徹を思い出します。
平成では絶対に通用しないであろう父親像ですね。
ひと昔の女性の辛抱強さには頭が下がります。

弘之氏は生前、
「もの書きの家族が『父は偉大でした』とか『夫は素晴らしかった』とか、
ああいうたぐいがいちばんみっともない」と語っていたそうですが、
娘はその父の本意通り、父親を讃える本としていませんが、
悪口を言う娘の文章からは、愛情が込められていていました。

目次は父・弘之氏の語録になっていて、
これだけ読んでもおもしろかったです。

「老人ホームに入れたら、自殺してやる!」
「結論から言え、結論から」
「今後いっさい、誕生日会は禁止する!」
「お前は俺にそっくりだ」
「まともな人間になりたければ、本を読め」
「知ったかぶりした文章を書くな」
「バターはケチケチ使うな」
「お前の名前はお墓から取った」
「俺は我慢するのをやめる!」などなど。

これらの語録を読みながら、
教師だった私の亡父も
「結論から言え、結論から」
「まともな人間になりたければ、本を読め」と似たようなことを
子供だった私によく言っていたことを思い出しました。

DSCF5976bk.jpg
スポンサーサイト
コメント

管理者にだけ表示を許可する