「稀勢」の奇跡と笠間の音楽アカデミー

2017.03.27.Mon.10:40
昨日(3/26)は、今、開催されている「茨城国際音楽アカデミーinかさま」に行っていました。午前中は桐朋音大学長の梅津時比古氏の講演会、午後は講師としてアカデミーに参加しているジャン=クロード・ペヌティエのピアノ・リサイタル。そしてちょっとだけヴァイオリンの公開レッスンも聴いてきました。

梅津時比古氏の講演会は、音楽を演奏するにあたって①文化の文脈、②歴史意識をふまえた上で、自分なりの註釈や読み直しを演奏に重ねることで、演奏が深まっていくという内容。そういう意識が芽生えてくると、ショスタコーヴィチの遺作とも言えるヴィオラ・ソナタを演奏する時に、「ベートーヴェンはショスタコーヴィチから影響を受けている」という逆説的な註釈も!付けられるようになる。そうすると確実に、自分の音楽は変わっていく。(このヴィオラソナラには月光ソナタの引用があります。)講演会には、服部百音さんら将来を嘱望されている音楽家の卵たちも聴いていました。

ジャン=クロード・ペヌティエのピアノ・リサイタルは、モーツァルト、シューベルト、ドビュッシー、ラベルなど、ピアノを学習する学生さんのために、お手本を提示するような演奏でしたが、それなりに楽しめました。モーツァルトのK311は玉を転がすようなタッチ、シューベルトの即興曲変ト長調D899-3はきわめて遅いテンポで、細かい刺繍模様が見えてくるような演奏、ドビュッシーのベルガマスク組曲はセザンヌの水彩画のようで、音のにじみと余白にみえる透明感が印象的な演奏でした。アンコールのフォーレの夜想曲第3番はなんとも言えぬ浮遊感。最近、私が関心が高いロシア・ピアニズムとは違った響きを楽しみました。

ちょうど笠間を出たのは17時すぎ。
ラジオをつけました。

大相撲の春場所の千秋楽。横綱に昇進したばかりの稀勢の里のことが気になっていました。稀勢の里は場所中、思わぬ怪我をしてしまい、休場しないのが不思議なくらいの状況でした。誰もが「優勝は無理」と思っていたはず。1敗の大関照ノ富士と2敗の横綱稀勢の里の本割の取り組みを、カーラジオを聴いていましたが、音声だけでは状況が全然、理解できませんでした。稀勢の里が勝ったことだけわかりました。スゴイ。
そして2敗で並んだ稀勢の里と照ノ富士による優勝決定戦。この取り組みも、音声だけでは内容は分かりませんでしたが、スピーカーから溢れ出る歓声のすごさで、稀勢の里が勝ったらしいことが推測できました。実況のアナウンサーも興奮気味。私も感激したっ。手負いの横綱の意地でしょうか。地元茨城県出身の力士の頑張りに、私もすこし目頭が熱くなった。鬼の目にも涙w。帰宅してjから7時のニュースで、やっと映像で取り組み内容を確認しました。勝ちにこだわった大逆転優勝でした。先週は、WBC準決勝で、日本代表は失策がらみでアメリカに負けたり、「森友問題」など嬉しくない報道が多かっただけに、稀勢の里の感無量の涙は、日本のモヤモヤ感を洗い流してくれたような気がしました。
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