友人のヴァイオリン・リサイタル

2016.02.19.Fri.17:59
■宮野陽子ヴァイオリン・リサイタル
■2016年2月16日(火)18:30@ルーテル市ヶ谷センターホール
(ヴァイオリン)宮野陽子
(ピアノ)國谷尊之

・モーツァルト ヴァイオリンソナタ ト長調K301(293a)
・バッハ 無伴奏ヴァイオリンソナタ第1番 ト短調 BWV1001
・小島佳男 Poème(世界初演)
・ブラームス ヴァイオリンソナタ第1番「雨の歌」
・サン=サーンス 序奏とロンド・カプリチオーソ
(アンコール)
・馬場 存 (曲名は分かりません)
・モンティ チャールダッシュ

先日、30年来の友人のヴァオリニスト宮野陽子さんのリサイタルを聴いてきました。彼女の演奏を聴くのは28~29年ぶりぐらいです。芸大を卒業してすぐにロッテルダム・フィル入団のためと渡欧、帰国してからは東邦音大での後進の指導が中心になったため、本格的なリサイタルはするのは超久しぶりだそうです。

宮野さんが学生の時、芸大オケと共演して弾いたシベリウスのァイオリン協奏曲や渡欧前に催したリサイタルを聴いた時のかすかな記憶を思い出しながら、今回のリサイタルを聴くと、確かなヴァイオリニストとしての成長が感じられました。ボウイングも昔とちがうようなので奏法を変えたようだし、はやいパッセージもより巧みになった感じです。変わらないのは、内声的な中低音域の音が美しいということです。

演奏後の宮野さんからのメールで、「バッハのフーガのところが自分では不本意だった」とありましたが、100%完璧という演奏は私の経験ではどんな演奏家もまずありえないと考えています。むしろ何が表現したいかの方が大事です。最近の宮野さんは大学での指導が主になっているそうですが、今回のリサイタルを契機に独奏者としてのスイッチがはいって、音楽家としてのさらなる高みを今後も聴かせていただけたらいいなぁと思いました。久しぶりのリサイタルで宮野さんなりに見えてきた課題や反省点などがNEXTにつながるのなら、それが今回の成果だと思います。
リサイタルは、ほぼ満席で補助席が出たくらい。盛況でした。

以下、気づいて点を記します。
・全体的に丁寧に弾かれていたと思いますが、一方で生真面目なところもありました。学生の前で教師として模範演奏をするのと、音楽家として人前で演奏するのは全然、ちがうと思います。もうちょっとテンションが高くてもよかったかも。演奏する側が、本番の演奏を楽しめるぐらいの準備や練習をすることは大変だとは思いますが、そうじゃないと聴く側も楽しめません。モーツァルトあたりはもうすこし軽くというか軽妙さがあっても良かったと思いました。
・豊かな中低音は良かったと思います。ヴァイオリンの音が彼女の声に似ている気がしました。彼女はバッハがいいと評判なのですが、私はブラームスやシューマンの内省的な「うた」に彼女の音楽性はよく共鳴するような気がしました。
・全般的に演奏は、比較的ゆったりとしたテンポで演奏されたのも宮野さんらしいです。ゆっくりと弾かれることで、ディテールが際立って聴こえました。
・初演の小島さんの曲は現代音楽というより、フォーレやプーランクのようにメロディラインに特徴がある作品でした。演目の配列的にバッハやブラームスの重厚な作品の間に挟まれるには違和感がありました。私の好みでいうなら、モーツァルト→小島→サン=サーンス→(休憩)→バッハ→ブラームスという感じかなぁ。前半は軽妙で華やかな感じ、後半は重厚で深い感じにして、前後半を対比させた方がよいと思いました。

このリサイタルでは、昨秋に宮野さんから依頼があって、チラシとチケットとプログラムのデザインを私がやらせていただきました。私がクラシックの音楽会へ行く度に、「自分だったらこんな感じにしたい!」という考え方を盛り込んだつもりです。
・チラシはモノトーンに近いシックな感じ。最近のリラシは極彩色のものが多いので、その反対にしました。カンディンスキー風の点線面を意識して、音が響くような感じにしたかったのです。左の方にヴァイオリンの楽器のかたちが浮かび上がるようにもしました。
・チケットは半券がもぎられた後も、栞に使ってもらえるように、グリーンが印象的な感じにしました。
・ちなみにグリーンは、ヴァイオリンがよく響きと言われているニ長調のイメージですw。
・プログラムは読みやすく、演奏中に頁をめくってもノイズが出ないコンパクトなものにしました。

(演奏中の画像は、お借りしてきました。)

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