ブーレーズにドビュッシーと北斎を教えてもらった…

2016.01.07.Thu.08:40
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フランスの作曲家・指揮者のピエール・ブーレーズ(90)が
1/5にお亡くなりになったことを知りました。

私が彼の名を知ったのはおよそ40年前です。
私が中1のころ、吹奏楽のコンクールで
どこかの高校が交響詩「海」の“風と海の対話”を演奏し、
その不思議な響きに興味を持ちました。
後日、レコード店で「海」のLPを買い求めました。
波の絵のジャケットが気に入ってこれを選んだのです。
このレコードこそ、ピーエル・ブーレーズが
指揮したものだったのです。

吹奏楽で聴いた「海」よりも、
管弦楽で聴いた「海」の方がずっと衝撃的でした。
今まで聴いていたモーツァルトやチャイコフスキーの
美しいメロディを持った音楽とは全然ちがう。
音が重なることでできるハーモニーをはじめて意識したのが、
この時が最初だったような気がしています。
音でかたちの常に変化する水、風、光のようなものを
描写できることにもビックリでした。

このレコードは擦り切れるぐらい聴きました。
ジャケットに描かれていた波の絵が、
葛飾北斎の冨嶽三十六景「神奈川沖浪裏」であることを
美術の教科書の浮世絵をみた時に知りました。
そういえばこの音楽は
東洋的な響きがするなぁと感じてはいました。

中学生だった私はブーレーズのレコードで、
ドビュッシーと北斎を教えてもらったと言ってよいでしょう。
中学・高校の時は発見の連続で面白かったなぁ…w。

今、聴いてもこのブーレーズの演奏は
視界明瞭で緻密だと思います。
残念なのは、彼が指揮した生の演奏に
接するチャンスがなかったことです。

2007年に水戸芸術館で
「ブーレーズの肖像」という音楽会がありました。
ル・マルトー・サン・メートル、シュル・アンシーズが
ルツェルン・フェスティヴァル・アカデミーの
メンバーによって演奏されました。
ル・マルトー・サン・メートルの
明晰でアグレッシブな音楽に圧倒されました。
ブーレーズが水戸に来てくれたらよかったんですけどね。

生前、ブーレーズが指揮した明晰な音楽に魅せられてきました。
感謝の気持ちでいっぱいです。
ご冥福をお祈りします。
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