ゲルギエフ&PMFオケの東京公演

2015.08.05.Wed.23:11
■第26回パシフィック・ミュージック・フェスティバル(PMF)2015
■PMFオーケストラ東京公演
■2015年8月4日(火)19:00-21:30@サントリーホール
 ワレリー・ゲルギエフ(指揮)
 ドミトリー・マスレエフ(ピアノ)*
♪ロッシーニ:歌劇「ウィリアム・テル」序曲
♪ラフマニノフ:ピアノ協奏曲 第2番 ハ短調 作品18*
  【ソリスト・アンコール】
♪チャイコフスキー:18の小品op.72から 踊りの情景、トレパークへの誘い*
♪メンデルスゾーン(ラフマニノフ編曲): 「真夏の夜の夢」からスケルツォ*
  【休 憩】
♪ショスタコーヴィチ:交響曲 第10番 ホ短調 作品93

PMFオケを聴くのは17年ぶりくらいでしょうか。
札幌に勤務したころは、PMFがある夏は楽しみでした。
昨年、PMFオケの東京公演を聴くつもりでチケットを買っていましたが、
指揮するはずのロリン・マゼールが病気でキャンセル。
その後、お亡くなりになってしまいました。
かわりの指揮者になったのは
私が大嫌いな「バーンスタインの最後の弟子」と言われる人なので
速攻でチケットをキャンセルしました。
だから、今年の昨年のリベンジかな?

PMFオケの演奏、ゲルギエフの指揮にはまあまあ満足しましたが、
ピアノ協奏曲の独奏をしたマスレエフのピアノはガッカリでした。

第1曲目の「ウィリアム・テル」序曲。
小学校の音楽の授業で聴くような分かりやすい描写的な音楽。
しかし曲中に見られるチェロなどの独奏、室内楽的アンサンブルの箇所で
このオーケストラの力量が低くないことが分かりました。
そして、
「ウィリアム・テル」序曲は
最終演目のショスタコーヴィッチの交響曲第10番(タコ十)と
縁があることを、客席で聴きながら思いついたことで、
この曲が演奏されたことにガッテンしました。
①どちらもホ短調であること。
②テルの「スイス軍隊の行進」のフレーズを
 ショスタコが交響曲第15番の第1楽章で引用していること。

2曲目のラフマニノフのピアノ協奏曲第2番はガッカリ。
2015年のチャイコフスキー・コンクールの覇者だという
ロシア出身のドミトリー・マスレエフのピアノには、
独特の重音奏法の響きを期待していた私がアホでした。
とても繊細な音で、ミスも多かったですね。
音楽そのものが、大変にうすくて私の好みじゃなかった。
オーケストラとも、かみ合っていなかったように思いました。
演奏がつまらないので、
はやく終わらないかなぁと思っていたら、眠くなってきたし…w。
ソリスト・アンコールが2曲もあって、さらにがっかり。

休憩の後は、
私が大好きなタコ十です。
ロシア構成主義の建築のように
パーツがカチッカチッと
スタイリッシュに組み上がっていくような演奏。
ホルンと木管とチェロが特にうまかったように感じました。

それとなんといっても、
このメンバーで演奏することは二度とないファイナル・ファンタジー感、
タコ十のエッセンスである鬱屈と不安、緊張と弛緩の弁証的解決、
これらの一期一会的な相乗効果もあって、
常設のオーケストラでは出せないような響きをつくっていました。
これはなかなか聴けるものではないな…と胸が熱くなりました。

指揮者のゲルギエフが額縁(外枠)をあらかじめつくって、
その中で若き音楽家たちがショスタコの肖像を
自由に描いた感がある演奏でした。

演奏後、若き音楽家の卵たちは抱擁しあっていました。
若いっていいなと思いました。
来年のPMFオケも聴いてみたいと思いました。

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