萩原麻未&ヴォーチェSQ@つくば・ノバホール

2014.12.03.Wed.23:57
晩秋のこの3週間あまり、音楽会が立てこんでいます。
半分が地元茨城、もう半分を東京で聴きます。
感想は忘れたころにポロッとUPします。

11/23│イェルク・デームズ@日立・シヴィックホール
11/28│山崎伸子&小菅優@東京・津田ホール
11/30│萩原麻未&ヴォーチェSQ@つくば・ノバホール
12/07|ペレアスとメリザンド(デュトワ指揮・N響A定期)東京・NHKホール
12/08│ラデク・バボラーク@水戸芸術館
12/11│パーヴォ・ヤルヴィ&ドイツ・カンマー@東京オペラシティ

日曜日につくばのノヴァ・ホールで聴いてきた音楽会は
ピアニスト萩原麻未とヴォーチェ弦楽四重奏団の共演でした。

■萩原麻未&ヴォーチェ弦楽四重奏団
■2014年11月30日(日)15時 @つくば市・ノバホール
■萩原麻未(ピアノ)
■ヴォーチェ弦楽四重奏団
♪モーツァルト/ デュポールのメヌエットの主題による9つの変奏曲 ニ長調 K.573
♪モーツァルト/ 幻想曲 ニ短調 K.397
♪ベートーヴェン/ 弦楽四重奏曲 第4番 ハ短調 Op.18-4
  【休 憩】
♪ドヴォルザーク/ ピアノ五重奏曲 第2番 イ長調 Op.81
  【アンコール】
♪山田耕作/あかとんぼ(ピアノ五重奏版)

印象を手短に書くと以下のような感じです。
①“不思議系”萩原麻未のピアノは水彩画的な音色
②ヴォーチェSQはビオラを軸にスリリングなアンサンブルを展開
③ピアノ独奏、弦楽四重奏、ピアノ五重奏という形態で音楽を楽しめた。

①“不思議系”萩原麻未のピアノは水彩画な音色

私は萩原麻未さんのピアノを聴くのは初めてでした。
彼女は2010年の難関と言われているジュネーブ国際コンクールの優勝者です。
彼女は一見すると普通のお嬢さんですが、ピアノの前に座った瞬間、
何かが降りてきて、とり憑かれたように演奏をはじめました。
その集中力の高さは普通じゃないと思いました。
漫画「のだめカンタービレ」の主人公のピアニスト野田恵を私は思い出しました。
音色のパレットが豊富なのにはビックリでした。
ディポール変奏曲は、とてもチャーミングでしたね。
一方で、幻想曲ニ短調は、幽玄な序奏→悲しみのアダージョ→明るみのアレグレット
という3つの流れを、ひとつの画面の中で見せてもらった思いでした。
レオナルド画の「聖アンナと聖母子」の図象的イメージに近いでしょうか。
彼女の音の色彩感は、色がはっきりした油彩というよりも、
にじみ、柔らかさ、ふくらみ、透明感がある水彩と言ったほうが近い感じがします。
次回は、彼女が弾くフランス系のピアノ音楽をぜひ聴いてみたいです。

②ヴォーチェSQはビオラを軸にスリリングなアンサンブルを展開
ヴォーチェ弦楽四重奏団の演奏は、まったく初めて聴きました。
ヴィオラの男性、他女性3名の若いカルテットです。
演奏は第一ヴァイオリンよりも、ヴィオラの彼が仕切っている感じでした。
ヴィオラが軸となって4つのハーモニーがうまくバランスがとれていると
安心して聴いていられますね。
近代サッカーで言うと、守備的中盤のボランチが全体の舵を取っているのに似ている。
音の受け渡しがとても上手でスリリングでした。
今回の演奏会でいちばんイイなと思ったのはベートーヴェンの4番のカルテット。
フランスの楽団なのに、感覚的なところがなくカッとした演奏でした。
ハ短調の意味もよく理解しているように感じられました。
第一楽章は、「悲愴ソナタ」のニュアンスにそっくりだったし…。

③ピアノ独奏、弦楽四重奏、ピアノ五重奏という形態で音楽を楽しめた。
室内楽の音楽会は、下手すると単調になりがちなところがありますが、
この演奏会は、演奏形態がピアノ独奏→弦楽四重奏→ピアノ五重奏と変化することで
室内楽に慣れない方でも楽しめる内容になっていたと思います。
これは水戸芸術館で聴いた新ダヴィッド同盟のプログラムにも似ています。
室内楽のファンを増やすとうい点では、
このような多彩な内容で音楽を楽しめるという点では悪くないですね。
しかしながら、メインのドヴォルザークのピアノ五重奏曲はイマイチでした。
というか選曲ミスだと思いました。
この曲は、民謡的な要素が強く、ハーモニーを聞かせるというよりも
メロディ・ラインが先行してしまう音楽です。
ピアニストとカルテットの持ち味が発揮されていなかったように思えました。
シューマンかフォーレの作品が聴きたかったですね。

■演奏会の評価(5点満点)
1|演奏内容の満足度:4.2
2|ホールのホスピタリティ:3.0
3|聴衆の態度・集中度:2.5
4|総合的な感銘度:4.0
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