「魔笛」序曲はクレメンティのパクリ?

2014.02.26.Wed.09:00
先日、2回にわたって、水戸芸術館音楽部門の学芸員S氏による
ピアノ音楽をテーマにしたクラシック音楽講座がありました。
全体的な要旨は以下のような感じです。

初回:「ピアノの歴史・職人の技と作曲家の汗の結晶-ピアノの誕生と進化」では
・突き上げ式(イギリス式)と跳ね上げ式(ウィーン式)の打弦機構
・ピアノの発展とともにベートーヴェンのソナタも進化した

2回目:、「3つの顔・楽器?家具?機械?-進化し続けるピアノの姿」
・ピアノ・フォルテの父・クレメンティ
・ステータス・シンボルの高級家具→表現力を拡大した楽器→工業社会のピアノ
・楽器を越えたピアノは文化そのもの

私にとっていちばん興味をひいたのは
ムツィオ・クレメンティ(1752-1832)の話でした。
作曲家・鍵盤楽器奏者・ピアノ教師・ピアノ製造者・楽譜出版社と
まさに音楽の総合商社のような多彩さ。
しかも長命だったので、モールァルトより先に生まれ、
ベートーヴェンやシューベルトより後に死去。

1781年、ウィーンで皇帝ヨーゼフ2世の御前で
クレメンティはモーツァルトと音楽試合をしたそうです。
クレメンティの演奏曲:トッカータop11、ソナタop24-2、パイジェッロ作曲のソナタ
モーツァルトの演奏曲:即興演奏、自作の変奏曲、パイジェッロ作曲のソナタ
この時、特に勝敗をつけたわけではないそうですが、
ヨーゼフ2世は「クレメンティの演奏ではただ技巧が支配的なだけだが、
モーツァルトの演奏では芸術と趣味が支配している」と語ったそうです。

重要なのは、その時、
モーツァルトがクレメンティ作曲のソナタop24-2を聴いていたことです。
その後、モーツァルトは歌劇「魔笛」を作曲しますが、その序曲の中の一部分が
クレメンティのソナタop24-2の冒頭とウリふたつ、というかパクってる。
クレメンティの音楽の残像が、モーツァルトの音楽に結実したようです。
ホロヴィッツの演奏でクレメンティのソナタをどうぞ~。

https://www.youtube.com/watch?v=yAlUpCzrcwE
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