大伴家持の「ぎんなん餅」

2014.02.10.Mon.12:30
2月8日夜に大雪はいろいろたいへんでしたね。
下の2枚の画像は、わが家の前の坂道からの定点観測。
上の画像は2月9日の朝7時すぎ。
下の画像は本日2月10日の朝9時すぎ。

昨日の午前中、懸命に雪かきをしたおかげで、
自動車と歩行者がなんとか歩けるようになっています。
雪もだいぶ融けてきましたね。
海の色も、昨日のグレイと今日のブルーでは
ぜんぜんちがいます。



近年、私は歌会へ招かれることがあり、
「にわか風流」です。
雪かきをしながら思い浮かんだのは
万葉集の最後にある大伴家持の和歌。

新しき
年の始めの
初春の
今日降る雪の
いや重(し)け吉事(よごと)

新春ではありませんが、
この雪のように、
よいことが積み重なってくれるといいなあ~♪
という感じでしょうか(笑)

なぜ大伴家持の和歌がピンときたかというと
先日、水戸の秘密の喫茶店「梵」さんで、
ご馳走になった富山県氷見市の銘菓が
大伴家持に所縁があるものだったからです。

これは銀杏の実をすりつぶしてこした汁を
求肥に混ぜ込んであるものだそうです。
見た目は淡い翡翠色。
口当たりがよく、おさえられた甘味と
銀杏のほろ苦さが爽やかです。

 


このお菓子に
ビックリしたことが2つ。

包装紙がわざわざ二枚の紙に包まれていて、
表側が透けることによって、
奥の柄がふんわりと浮かび上がるようになっています。
これって羽二重のメタファー?

さらに、ぎんなん餅の敷紙には
大伴家持の和歌が書かれていました。
目、口、脳を刺激してくれる
なんと風流なお菓子でしょうか!
氷見のお菓子と家持の歌の縁は、
彼が越中の守として滞在したことにあるようです。

喫茶店「梵」のみどりママは
お客さんにお菓子を振舞った後で
和歌が書かれた敷紙をすべて回収して
コレクションにしていました。
当然、私のも没収されました(笑)

これらの敷紙の中で
私がもっとも気に入った家持の歌は
次のものです。

朝床に
聞けば逢けし
射水川
朝漕ぎしつつ
歌ふ船人

解釈としては、
朝床で、射水川(いみづがわ)を漕ぐ
舟人の歌がはるかから聞こえくる~♪
という感じでしょうか。
(私、理系なので古文解釈はあまり得意じゃないのですが…)
射水川は富山県を流れるものなので、
家持が越中守の時に読んでようです。
和歌から音が聴こえてきますね。

遠くから聴こえてくる音に目覚めるさわやかな朝は
このぎんなん餅の味に通じるでしょうか。
「にわか風流」の私にとって
「耳」も喜ばせてくれたお菓子です。

「ぎんなん餅」を
「いえ餅」と呼びたくなりました。


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