ヴェルディとドラッガー

2013.08.08.Thu.23:43
昨日(8/7)の日経紙・朝刊の第一面のコラム“春秋”が
なかなか興味深い内容だったので、まず最初に引用します。



(2013年8月7日日本経済新聞・朝刊)

イタリアの作曲家ヴェルディは
「アイーダ」「椿姫」などのオペラで知られる。
中でも指揮者や歌手が入念に準備する名作が、「ファルスタッフ」だ。
道楽者の老騎士と町の人々の人間関係を軽快に描いたこの喜劇は、
音楽と台本が見事に調和した円熟の作品といわれる。

完成は1893年。ヴェルディ80歳の頃だ。
「いつも失敗してきた。だから、もう一度挑戦する必要があった」
と創作の動機を語ったという。
後年、その言葉を知って心を打たれたのが
大学生のピーター・ドラッカーだった。
いつまでも目標を持ち続ける姿勢を教えられた
と書いている(「プロフェッショナルの条件」)。

「経験が豊かになると、それが作品にも投影する」とドラッカーは言った。
1989年、80歳を目前に著した「新しい現実」は、
国家の枠を超えた経済の相互依存関係や技術革新など
世界の変化に目を注ぎ、ソ連の崩壊も洞察した。
年齢を重ねるごとに考えを深め、
作品の完成度を高めていった様子は
ヴェルディと重なる。

体力は落ちても思考力や創造性は磨ける。
2人の歩みが示している。
平均寿命が女性は世界一、男性も5位という日本が
豊かになるには、もっともっと高齢者に活躍してもらうことが必要になる。
問題になっている現役世代の重い社会保障負担も、
自立する高齢者が増えれば和らごう。
ヴェルディ、ドラッカーに続きたい。



今年、生誕200周年のヴェルディの遺作が
「聖歌四篇」であることは知っていましたが、
不覚にも、最後のオペラが「ファルスタッフ」だったこと
あまり意識したことがありませんでした。

私、あまりヴェルディの歌劇、
それほど好きな方ではなく、詳しくありませんが、
有名なアリアやメロディがある「椿姫」「リゴレット」「アイーダ」「ナブッコ」にくらべ
「ファルスタッフ」は総合的に完成度が高いかも~とは思っていました。
彼が作曲した数少ない喜劇で、
歌手たちのアンサンブルがいちばん楽しめる感じだし、
最後になぜかフーガ風になっていて、
ヴェルディでさえ、最後はバッハに回帰?と思うところがあります。

一方で、ドラッガーのことは全然、知りません。
小説『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』が
話題になったのは3年ぐらい前でしょうか?

「いつも失敗してきた。だから、もう一度挑戦する必要があった」
「経験が豊かになると、それが作品にも投影する」
という彼らの言葉は、なかなかイイ。

若い時にしかできない
体力や集中力、瞬発力が生み出すものもありますが、
それ以上に今、残されている芸術の遺産は
芸術家の人生の折り返し以降につくられたものが多いと思います。

私の場合、身近にいた素晴らしいお手本が
水戸芸術館の初代館長で、音楽評論家の吉田秀和さんでしょうか。
昨年5月にお亡くなりになりましたが、98歳まで現役バリバリでした。

私も、可能であるなら
ヴェルディやドラッガーのように
一生現役のままで仕事ができて、
社会のお役に立つことができたら本望です~w。
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