「大公の聖母」と再会 @ラファエロ展

2013.05.03.Fri.12:14
3週間ほど前、東京へ出張した時に
上野の国立西洋美術館で開催されている
「ラファエロ展」をみてきました。
雨の平日の早い時間というのに、
まあまあの来場者がありました。
やはりラファエロは人気があります。

この展覧会は、ヨーロッパ以外の国では
はじめて開催される「ラファエロ展」というと、
目玉である名画「大公の聖母」がはじめて来日するということで
私の美術好きの友人の間でも話題になっていました。

最近の私の嗜好は現代美術なので、
ルネサンスや印象派はもう卒業した~
と心の中では思っていても、
24年前にフィレンツェで対面した
「大公の聖母」と再会したいという気持ちで行ってきました。
おひさしぶり~という感じでしょうか。

 

「大公の聖母」や「ラファエロの自画像」など
有名な作品が並ぶとなかなか壮観です。

「大公の聖母」は
ラファエロは描いた多くの聖母子像の中でも
最も有名なものと言ってよいでしょう。
私は2回、、フィレンツェに行きましたが、
その度、この作品を鑑賞しに行きました。
慈愛に満ちながらも、
悲しそうな聖母マリアの表情が痛切です。
なぜかこの作品をみるたびに
ペルゴレージが作曲した「スターバト・マーテル」が
私の脳裏に通奏低音のように響きます。
美術でも音楽でも「喜び」が主題の作品よりも
「悲哀」を感じるものの方が私は好きです。

解説には、この作品の暗い背景は
聖母子の表現にふさわしくも見えるのですが、
近年行われたX線による調査で、
制作された当初は建物などの背景が描かれ、
後世に塗りつぶされたことが明らかとなったそうです。
現状と制作当時の姿、どちらがイイかは分かりませんが、
そこまでの解説があるのなら
制作当時の復元画があってもよかったですね。



はじめて見たいくつかのラファエロの作品で
いちばん印象に残ったのが、
「無口な女(ラ・ムータ)」 (ウルビーノのマルケ州国立美術館)。

なんとなく「モナ・リザ」と似ていませんか~w。
ラファエロがレオナルド・ダ・ヴィンチの
強い影響を受けていたことは明らか。

それは構図だけでなく
レオナルドのように解剖学、
つまり人の生物としての構造を意識して
この作品が描かれたような形跡があります。
なんとなくピリッとした緊張感があり、
絵には見えてこない骨格のようなものが
感じられるからだと思います。
それでも、彼にしか描けない独特のオリジナリティが残っていて、
なかなか貴重な作品かもしれませんね。

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