クレア・ファンチ ピアノリサイタル@佐川文庫

2013.03.06.Wed.10:17
■クレア・ファンチ ピアノ・リサイタル
■2013年3月2日(土)18時~@佐川文庫(水戸市)
♪シューベルト: 3つのピアノ小品D.946
♪チャイコフスキー/プレトニョフ編:バレエ音楽「眠りの森の美女」より
 序奏・小姓たちの踊り・情景・アンダンテ・銀の精・長靴をはいた猫と白い猫
 ガヴォット・カナリアの精・赤ずきんと狼・アダージョ・フィナーレ
 【休 憩】
♪ショパン: 24の前奏曲 作品28
 【アンコール】
♪プロコフィエフ:組曲『ロミオとジュリエット』から「モンタギュー家とキャピレット家」

佐川文庫の「若手ピアニスト・シリーズ」で私は
チョ・ソンジン、北村朋幹、牛田智大らビックリするような
若き才能あるピアニストを聴いてきました。
わざわざ東京へ行かなくても
若いピアニストのピチピチした演奏を聴けるのは幸せです。

先週末の夜、水戸市郊外の佐川文庫で
中国系アメリカ人のクレア・ファンチ氏の
ピアノ・リサイタルを聴いてきました。
今、ハノーヴァー音楽院に在学中。

クレアの演奏、悪くないのですが、
もう一歩、前に踏み出さないと
次の領域にはいけないなぁ~
と思いました。
彼女は国際コンクールなどでも
そこそこまでには進めるのに
上位へくい込めないでいる現状が
わかる演奏だったように思えます。

演目では、
「自分はピアニストとして必要な要素を持っています」
というプレゼンテーションの狙いがあったような気がします。
シューベルトでは、ドイツ音楽を、、
ミハエル・プレトニョフ編曲の「眠りの森の美女」では
リストのようなヴィルトゥオーソの音楽を、
ピアニスト必須のショパンも弾けるし、
そして手は小さいけれどプロコフィエフだって弾けますよ~
という感じで…。

シューベルトのD.946は、
メロディの歌い方がとても素直で好感を持ちました。
音色は繊細で透明感がある感じ。
「うす墨さくら」という感じでしょうか。

プレトニョフ編「眠りの森の美女」は、
たいへんな難曲だったみたいです。
演奏が止まりそうになってしまった瞬間が何度かあり
私、聴いていてドキドキしていました。
クレアはホロヴィッツのように
ガンガンと打楽器的にあつかうように弾いていて
あまり感心はしませんでした。
手の大きさや体格が全然ちがうのに
巨匠の弾きかたを真似する必要はないと思います。

ショパンの「24の前奏曲」は
全体的には、生気も宿り、まあまあにまとめた感じでした。
ショパン嫌いの私、「イイね!」とは感じられませんでした。
メロディ・ラインが美しい4番や15番の弾きかたや
10番の音がキラキラ感も瑞々しく悪くないのですが、
コラール風の9番や20番はもっと心に訴える力が欲しいです。

ここまで書いて、
クレアに何が足りないか考えるなら
聴く人の琴線に触れるようなものでしょうか。
彼女はピアノを弾くことに専心していて
音楽そのものに感動しているようには
あまり見えませんでした。
それと上手に弾こうとするよりも
まちがってもいいから
もっと大らかに伸びやかに弾いたほうが
イイと思います。

たまたま昨日(3/5)の夜、
FMラジオでラン・ランがNYカーネギー・ホールでのリサイタルの
ライブ録音が放送されていました。
♪バッハ:パルティータ第1番変ロ長調BWV825
♪シューベルト:ピアノソナタ第21番変ロ長調
♪ショパン:練習曲作品25
超絶技巧のピアニストだと思っていたラン・ランが
少しずつ変りつつあることが印象づけられました。
このような演奏のラン・ランだったら生で聴いてみたいです。
ラン・ランも何かに気付いたのでしょうか?

クレア・ファンチ氏も
何が足りないのか気づかないと
真の芸術家にはなれないと思います。

彼女が弾いたショパンの夜想曲嬰ハ短調(遺作)の動画を貼ります。
映画『戦場のピアニスト』で有名になった音楽ですね。

http://www.youtube.com/watch?v=cnaf7k4vO_U
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