2つの室内楽コンサート

2013.02.18.Mon.12:30
先週、地元の日立市と水戸市で2つコンサートがありました。
前者は中村紘子&堤剛といった大御所のデュオ・コンサート。
後者は沼田園子ら中堅クラスの音楽家のアンサンブル。
とても両極端な印象を受けました。

■中村紘子&堤剛・デュオ・コンサート。
■2013年2月14日(木)18:30~@ 日立シビックセンター・音楽ホール
◆出演 :中村紘子(ピアノ)・堤 剛(チェロ)
♪J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲 第1番 BWV1007
♪ショパン:ワルツ第2番変イ長調op.34-1「華麗なるワルツ」
♪ショパン:ノクターン第3番ロ長調op.9-3
♪ショパン:バラード第1番ト短調op.23
【休 憩】
♪メンデルスゾーン:協奏的変奏曲 op.17
♪ショパン:チェロ・ソナタ ト短調 op.65
【アンコール】
なし

前半はピアノ、チェロそれぞれの独奏。
後半はピアノとチェロの二重奏というプログラム。

当初、中村紘子氏の独奏演目は
♪J.S.バッハ(ブゾーニ編曲):シャコンヌ ニ短調 BWV1004
♪ショパン:舟歌 嬰ヘ長調 op.60
が予定されていましたが、当日のプログラムには
本人の希望で前述したショパンの3曲に変更されていました。
演目の難易度が下がっていたので、
私、中村氏の不調を予感しましたが、その予感は的中し、
中村氏の生ピアノは酷いものでした。

音楽のテクスチュアが全体的に粗く、
音は濁っているし、音は割れているし~。
ミスタッチも多く、また弾かれなかった音もありました。
まず楽譜通りに弾いてほしいと思いました。
叩きつけるように弾く奏法にも疑問を感じました。

私、このコンサートは、堤氏のチェロが聴きたくて行ったのですが、
30年ぶりに聴いた中村氏のピアノはその付録のようなものでした。
ここまで中村氏のピアノが酷いのなら、
堤氏だけの無伴奏リサイタルだったほうがよかったな~(苦笑)
(中村氏は、翌々日の大阪でのリサイタルを
体調不良でキャンセルしたそうです。)

堤氏の無伴奏チェロは、まずまずでした。
あいかわらずの縦横無尽のボウイングは大らかで
チェロはよく歌っていたと思いますが、
昔、カザルスホールで聴いた時のような雄弁さは
あまり感じられなかったです。

後半の二重奏では、
中村氏はメガネを掛けて、楽譜を見ながらの演奏。
堤氏が中村氏をフォローするような感じで演奏され
そこそこ無難な感じはしました。

しかしながら、大御所の堤氏も中村氏も
演奏そのものを楽しんでいる感じはしませんでした。
それは演奏内容について自分たちも不満だったからでしょうね。
そういう意識は聴いている私たちにも伝わり、
残念ながら楽しめた音楽会とは言えませんでした。


その翌日の演奏会がこれです!

■ちょっとお昼にクラシック「芳潤のアンサンブル」
■2013年2月15日(金)13:30~@水戸芸術館コンサートホール
■沼田園子(ヴァイオリン)、四戸世紀(クラリネット)、北本秀樹(チェロ)、長尾洋史(ピアノ)
♪ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲 第4番 変ロ長調 作品11 〈街の歌〉から 第1楽章
♪サン=サーンス:〈動物の謝肉祭〉から“白鳥”
♪ブレイク:メモリーズ・オブ・ユー
♪コダーイ:ヴァイオリンとチェロのための二重奏曲 作品7から 第1楽章
♪ドビュッシー:〈子供の領分〉から“グラドゥス・アド・パルナッスム博士” “小さな羊飼い ”
♪貴志康一:龍
♪ミヨー:ヴァイオリンとクラリネットとピアノのための組曲から 第1、3、4楽章
【アンコール】
♪プーランク:付随音楽「城への招待」から“ワルツ”と“タンゴ”

この演奏会は、水戸室内管弦楽団の団員である沼田氏と
気が合う仲間たちによるアンサンブルの音楽会でした。
東西の名曲を散りばめた多彩なプログラムでした。
それぞれの楽器の特徴を活かした演目だったと思います。
あまり構えずに、気楽に聴ける内容でした。
前夜の演奏会とちがって、なかなか楽しめました。
演奏している音楽家も楽しんでいたことは言うまでもないです。

音楽家の気持ちというものは
演奏そのものに如実にあらわれるものですが、
不機嫌そうだった大御所の音楽家の演奏よりも
嬉々とした中堅クラスの演奏の方が
断然、楽しめました。

沼田氏らの演奏会でのアンコール、
プーランクの小品がなかなか楽しかったです。
クラリネットの名手ポール・メイエが演奏した
付随音楽「城への招待」の“タンゴ”の動画を貼ります。

http://www.youtube.com/watch?v=aPT3Tc7xtsY
↓↓↓↓↓↓
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AUTHOR: ゲルバー夫人
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DATE: 02/19/2013 03:57:41

真夜中に今晩わ。

こちらの記事の始めにの方にバラ①と書いてあるのでイヤ〜な予感が走りましたが…やはりでしたか…

そのバラ①は井口愛子先生追悼演奏会なる催しで中村さんがトリで演奏されたのですが…それは忘れたくても忘れられない、超稀なる個性的な演奏だったのを思い出してしまいました。

中村紘子先生、どうぞ御身お大切になさってください〜と申し上げたいです。


[音楽]は[音を楽しむ]と書きますが、第一線で活動活躍されている演奏家の方々はどの位の割合で[楽しんで演奏]なさっているのだろうと、ふと思いました。
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